うじきつよしさんはお元気でしょうか
というわけで、ホテル紹介は後回しでカーゴ・カルトおよびバヌアツ共和国におけるジョン・フラム信仰について、Wikipedia さんのご意見を伺います(ぇ
まずはカーゴ・カルトについて。Wikipedia の「カーゴ・カルト」の記事から。
カーゴ・カルト(Cargo Cult、直訳すると「積荷信仰」(つみにしんこう))とは、主としてメラネシアなどに存在する招神信仰である。いつの日か、先祖の霊・または神が、天国から船や飛行機に文明の利器を搭載して自分達の元に現れる、という現世利益的な信仰である。
「現世利益的な」という表現が良いですね(笑)。続けましょう。
近代まで文明の利器を知らなかった現地人は西洋人が持ち込んで来た工業製品に対して、これは当地の先住民の為に神が作った物であり、白人は神と特別な繋がりを持って不当にそれらを占有したのだ、と考えた。 従ってカーゴ・カルトでは、白人達の振る舞いと同じ様な儀式を行う事で「白人」の影響を打ち破り、先祖が自分達を認識し白人にではなく自分達に積荷を送ってくれる様になる、とされている。また白人は先祖が姿を変えたものだ、という理解もある。
ふむふむ。わかったようなわからないような(笑)。まぁ、要するに、いつしか「神の使い」が「文明の利器」を満載してやってくる、という発想の「信仰」だ、ということになりますね。
南洋の僻地にジョン・フラム現る!
さて、バヌアツのいちぶちいきにおいては、この「カーゴ・カルト」が現実に起こった、というのがそもそもの話題でした。その「神の使い」の名前はジョン・フラムというお名前だとされています。
「ジョン・フラム信仰」についての Wikipedia の記事を見てみましょう。
ジョン・フラム信仰
バヌアツ・ニューヘブリデス諸島のタンナ島では、アメリカにはジョン・フラムという神が居り我々に工業製品を授けてくれる、という信仰が生まれ、アメリカ人を崇拝の対象としている。
うわ、あっさりしすぎ(笑)。件の「世界の小さな国」では、このカルトぶり(ぇ)がきちんと描かれていましてですね……。あ、その前に、もう少し背景をきちんと説明しないと意味が通じないですね。彼らは星条旗をあがめているわけなんですが、そもそもなんでジョン・フラムはアメリカ人なのか、これでは話が通じません。
ちなみに「リロイ・ブラウン」は悪い奴です(ぇ
ジョン・フラムの正体を暴く!
「カーゴ・カルト」の歴史について、またしても Wikipedia から引用します。
アメリカ合衆国が大日本帝国を相手に戦った太平洋方面作戦中、アメリカ軍の膨大な軍需物資がメラネシアの島々に空中投下され、島民の生活が一変した。戦後アメリカ軍が引き上げ文明の利器が投下されなくなると、島民は物資投下を期待して模倣施設や模倣軍隊を作り始めた。
ということだったのですね(笑)。日本軍に不意を突かれ、オーストラリアに撤退を余儀なくされたダグラス・マッカーサーは、その後「リープフログ戦法」にて反攻を開始します。
兵站に重大な問題を抱えていた日本軍とは違い、圧倒的な国力を背景に、豊富な物資を大量投入したアメリカ軍は、物資を惜しみなく現地の住民にも振る舞ったと考えられるわけで……。その現実を目の当たりにした現地の住民が、カーゴ・カルトが現実のものになったと考えても不思議は無いわけです。
で、ジョンって誰よ
「ジョン・フラム」という、いかにもありそうな名前も意味深でして、実はこれは、"John from America" が訛ったのではないか、とも言われているようですね。結局、太平洋戦争が勃発するまでは「文明的な生活」とは一線を画していた現地の人々にとって、"John from America" は、崇拝に値する存在であり、今でも「神の使い」として崇められている、という楽しいお話でした。
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