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北海道の旅 2008/夏 (11) 「興部をアイヌ語で読み解く」

富士山麓には雄武は無かった

国鉄興浜北線の終点だった枝幸から、国鉄興浜南線の終点だった雄武(おうむ)に入って、これまた「思ったよりは大きな街だな」との印象を抱きつつ、ひたすら網走に向けて走り続けました。こーんな、快適な道を……。

そういえば、北海道はやたらと道路工事が多い印象を受けましたが、これは、雇用の創出という側面もさることながら、「冬場から春にかけては工事のやりようが無い」というのが正解……なんでしょうか。

遊び心も大切です

ま、小難しい話は置いといて、工事現場でみかけたちょいと和むものを。

こいつは「蛙」バージョンですね。他にも「猿」バージョンもあります。

別になーんてことは無いのですが、お茶目ですよね。

興部(おこっぺ)

雄武から、かつて国鉄興浜南線と名寄本線が合流していた興部(おこっぺ)に辿り着きました。興部は、かつては「難読駅名」の代表格として有名?だった印象がありますが、盲腸線だった興浜南線はともかく、仮にも「本線」だった名寄本線まで廃止されてしまい、駅そのものが無くなってしまいました。

かつての国鉄の「本線」が全線廃止されたのは、確か名寄本線だけだったと記憶しています。

などと思い出しながら書いていますが、車で走った分にはこれといった特色も無く、実は、単に通り過ぎただけです(笑)。罪滅ぼし(?)に、少し地名の由来について書いてみましょうか。

興部をアイヌ語で読み解く

Wikipedia には、次のようにあります。

町名の由来は、アイヌ語の「オウコッペ」(川尻の合流しているところ)から。

Wikipedia 日本語版「興部町」から引用)。

確かに、興部川は、海に注ぎ込む直前に別の川と合流していますが……。これが由来なんでしょうかね。

こんな時こそ 知里真志保氏の畢生の大作「地名アイヌ語小辞典」をちぇけら!ということで……。

o-u-kot-pe オうコッペ 二つの川が川尻で合流しているものを云う。
知里真志保「地名アイヌ語小辞典」より引用)

あ、そのまんまですね。ただ、続けて、より詳しい説明もあります。

[o(陰部〔が〕)u-(おたがい)kot(〔に〕くっついている)-pe(者)]
知里真志保「地名アイヌ語小辞典」より引用)

んー、なんだか凄い話になってますよ?

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