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道東の旅 2013/春 (195) 「アイヌのスーパー丸木舟『イタ・オマ・チㇷ゚』」

イタ・オマ・チㇷ゚

さて、こちらの船ですが……

中を覗いてみると……。なかなか強度確保のための設計もちゃんとしているように見えますね。

後ろの方も見ておきましょうか。実はこの船、ある特徴があるそうなのですが……

では答え合わせです。この船は「イタ・オマ・チㇷ゚」と書かれていますが、アイヌの丸木舟……のゴージャス版でしょうか。ita-oma-chip で「板・入っている・舟」と解することができそうですが、この資料には「板綴舟」と書かれていますね。

「板を綴る」とはなんとも変な感じがするのですが、実はこのゴージャス丸木舟、釘を一切使わずに板と縄だけで組まれているのだそうです。そう言われてみると随分とプリミティブな感じがしますが、見た目は意外としっかりしているようにも見えますよね。

ところでこの帆なんですが、某 YMO のライブを思い出してしまうのは私だけでしょうか(あれのモチーフを持ちだされると更にアレなのですが)。

クスリ場所

クシロのハルトリには(知里さん風)有名なコタンがありましたが、江戸時代には、このあたりに「クスリ場所」が置かれていました。古くは「クスリ場所」と「シラヌカ場所」があったみたいですが、19 世紀初頭には両者は統合されたようですね。

その後、幕末にかけて諸藩が蝦夷地開拓に乗り出した際も、クスリ場所は幕府の直轄地のまま残った……ように見て取れます。何故そうなったのかは良くわかりません(汗)。

黒耀石がわんさかと

アイヌのスーパー丸木舟のお隣には、各地の遺跡で発掘された土器や石器などが展示されています。

釧路や白糠の遺跡で発掘された石器の数々……ですが、この色合と光沢は……黒耀石でしょうかね? 黒耀石は「天然のガラス」のようなものなので、原石をコツコツとそぎ落としていくだけで、結構な切れ味になるんですよね。

つづく!

では、更に上のフロアへ!

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