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道東の旅 2013/春 (246) 「『紀文沼』と『生花苗』」

二級河川十勝川水系

「湧洞沼」に注ぐ「湧洞川」にかかる「湧洞大橋」(わかりやすい……)にやってきました。北海道の川らしく、川名を記した大きな説明板があるのですが……

これはずり落ちてしまったのか、あるいはわざと下げたのか……。ちなみに「湧洞川」は「二級河川十勝川水系」と書いてあるように見えますね。湧洞川は十勝川と合流することは無いので「十勝川水系」というのは少々謎な感じもするのですが……。

宇宙往還機らしきもの

湧洞川を渡って 1.5 km ほど走ると「大樹町」です。

なんかロケットらしきものが描かれたカントリーサインが謎ですが……

「宇宙のまちづくり」を標榜し、航空や宇宙分野での実験や飛行試験を積極的に誘致している。カントリーサインも滑走路を背景とした宇宙往還機らしきものとなっている。
Wikipedia 日本語版「大樹町」より引用)

ふーむ。そんな背景があったとは……。それにしても「宇宙往還機らしきもの」という表現はなかなか良いですね(笑)。

「紀文沼」と「生花苗」

大樹町に入ってすぐのところで「紀文沼橋」という橋を見かけました。すぐ近くに「キモントウ沼」があるので、どうやらこれで「きもんとう──」と読ませるのでしょうね。これも「紀文沼」という字を当ててみたものの定着しなかったというオチでしょうか。

アイヌ語由来の地名としては、次の「生花」もそうですね。

現在は「生花」と書いて「せいか」と読ませるのですが、もともとは……

ちょっと解像度が低い上にピントもイマイチ合っていませんが、「生花」はもともと「生花苗」で「おいかまない」と読ませていたのですよね。「生花苗」はとても素敵な地名だと思うのですが、やっぱり読んでもらえなかったからか、「苗」を下略したうえで普通の読み方に変えられてしまいました。

路面凍結、夏タイヤ不可

そんな「大樹町生花」の交叉点で信号待ちです。左(海側)に向かうと「生花苗沼」そして「ホロカヤントー」です。地形図では「ホロカヤントウ」ですが、案内板だと「ホロカヤントー」となっていますね。

前方の道路情報案内板には、先ほどから「十勝地方 なだれ注意報発表中」と出ていたのですが、ここに来て更に重要な情報が出るようになりました。「(236)天馬街道 路面凍結 夏タイヤ不可」とあります。これから向かう道路なのですが、やはりスタッドレスを履いてきたのは大正解だったようですね……(汗)。

浦河へは、まだ 96 km もあります。それどころか広尾までも 41 km もあるという……。一体今まで何をしていたのだろうと思ったのですが、これでも浦幌町吉野からは 30 km ほど進んだことになるんですよね(昆布刈石に寄り道したのもありましたし)。

晩成と言えば

大樹町晩成というところにやってきました。ここを左折してホロカヤントウのほうに向かうと海沿いに「晩成温泉」という温泉があるのだとか。生花には「依田橋」という橋もあるようですし、これも依田勉三の「晩成社」に由来する地名かも知れませんね。

あ、そうそう。「ナウマン国道」の名の由来となった「ナウマン象」の化石が発掘されたのが、このあたりなのだそうです。

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