「○○線各駅停車」というスタイルで記事を書き始めたのはいつ頃からだったでしょうか。2014 年に書いた「春の只見線」あたりが最も古いものでしょうか。端的に言えば、「普通列車に乗って適当に駅の写真を撮って」というだけの代物なんですが……。
「各駅停車」を謳う以上、各駅に停車する列車に乗車するのが最低限のマナー……である筈なんですが、大変残念なことに、この日乗車した石見川本行き 424D は、次の長谷駅を通過してしまいます。
長谷駅(ながたに──)
長谷駅は、粟屋駅から 2.5 km の距離にあります。江の川の南側には県道 112 号が通っていて、その南隣に三江線が通っています。長谷駅は三江線の北側、つまり県道と線路の間にホームが一本あるだけのシンプルな構造です。
この駅は、基本的に各駅停車しか走っていない三江線で、唯一通過列車のある駅です。元々は 1969 年に仮乗降場として設置され、1987 年の JR 西日本発足時に駅に昇格しています。
「長谷仮乗降場」が設置されたのは、このあたりを校区としていた学校が人口減少に伴い閉校してしまったことがきっかけなのだそうです。代わりの学校は歩いて通うには遠かったため、三江線で三次方面の学校に通えるように仮乗降場が設置されたのだとか。
そういった経緯で設置された駅のため、午前中の下り(三次方面)列車と、午後の上り(江津方面)の列車しか停車しないのだそうです。なるほど、「用途限定駅」だったんですね。9:57 に三次を出発する上りの 424D が通過してしまうのもやむ無しということでしょうか。
2002 年時点での長谷駅の平均乗車人員は 0 人で、2014 年と 2015 年も 0 人のままでした。既に長谷駅を使用して学校に通う利用者はいなくなって久しいみたいですね。
船佐駅(ふなさ──)
石見川本行き 424D は、長谷を快調に通過して(汗)次の船佐に向かいます。長谷から船佐までは 2.2 km で、粟屋から船佐までだと 4.7 km ということになりますね。
「三江線 乗ってください 未来のために」という横断幕が道路に掲げられています。利用を促進するスローガンは良く見かけますが、利用を懇願するスローガンは割と珍しいような……。
ということで船佐駅に到着しました。船佐も線路と県道 112 号の間にホームがあります。進行方向右側ということで、またしても救いようのない写真しか撮れませんでした(すいませんすいません)。
この、駅名標ではない謎の看板ですが、「三江線活性化協議会」が各駅に、石見神楽の演目名にちなんだニックネームをつけているのだそうです。船佐のニックネーム?は「悪狐伝」とのこと。辛うじて後ろの二文字は撮影できていたようです。
船佐駅も尾関山駅と同じく、交換設備の準備がなされていたようですね。結局、交換設備が設けられることは無いまま廃止されそうですが……。
所木駅(ところぎ──)
江の川沿いを西に走って、次の所木に向かいます。途中で県道 112 号の踏切があり、三江線の線路は江の川と県道の間に移っています。
ストビューのカメラマンさんも、いい仕事しますね!
船佐から所木までは僅か 1.4 km ほど、この区間を 424D は 4 分弱で走ります。
所木駅のホームですが、とても綺麗に落ち葉を掃き清めてあるように見えるのは気の所為でしょうか……? 利用の少ないローカル線の駅に限って(という言い方は良くないのですが)、手入れが行き届いていることが多いような気がするんですよね。
所木駅のイメージキャラクター(なのか?)は「玉藻の前」だそうです。石見神楽に関する知識は完全にゼロなので(言い切った!)お恥ずかしい限りですが、こうやって各駅にキャラクターの名前が掲出されていると、多少なりとも興味も湧いてきますよね。
「玉藻前」の正体が「狐の妖怪」なんだそうです。船佐と所木は駅間も近いですが、イメージキャラクター?も近い関係にあるようですね。
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