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釧網本線ほぼ各駅停車 (16) 「川湯温泉」

釧路行き快速「しれとこ」は「オニセップ沢川」沿いの上り勾配を快調に駆け上がります。こういった区間では特にエンジンが 2 基搭載された車輌が重宝されるのでしょうね。

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釧網本線は並走する林道(ですよね)と川よりも一足先に上り勾配を駆け上がって、立体交叉で一気に両者を越えます。雪解けの時期だけあってか、オニセップ沢川の水量は豊富なようです。

上り勾配を駆け上がること数分、「釧北トンネル」に入ります。釧網本線では唯一のトンネル……と書きかけたのですが、そういや桂台のすぐ先にもトンネルがありましたね(すっかり忘れてました)。

「釧北トンネル」を抜けると、あとは下り勾配が続きます。「東 12 号踏切」を通過すると……

右側に線路が見えてきました。間もなく川湯温泉駅です。

川湯温泉駅(B66)

かつて線路があったと思しき謎の空き地が見えてきました。どうやら貨物ホームに向かう線路の跡のようですね。

緑駅と川湯温泉駅には補機(補助機関車)用の転車台もあったそうですが、1970 年代の航空写真でもその位置を特定することはできませんでした。セオリーで行けば川湯温泉駅の釧路側にあったような気がするのですが……。

アトサヌプリ」(硫黄山)と「マクワンチサップ」が見えます。手前に洒落た赤い屋根の建物が見えますが、なんとトイレとのこと。

川湯温泉駅は 2 面 2 線の相対式ホームですが、もともとは 2 面 3 線だったようで、かつての 3 番線の隣の側線は現在も除雪車輌や保線車輌の留置に使用されているとのこと。

駅名標のフレームはサビも目立たず良さそうな状態に見えます。実は比較的新しいものなんでしょうか……?(取替済み?)

重厚かつ華やかな

駅舎は戦前に建築されたもので、なんと「貴賓室」もあったのだとか。現在は駅員無配置駅で、かつての事務室と貴賓室はレストランになっているとのこと。真っ赤な屋根もメンテが行き届いている感じで、重厚かつ華やかな感じが……。

この駅舎、外壁の土台部分は石積みで、その上がログハウスのような構造なんでしょうか。「貴賓室」とも関連するのかもしれませんが、普通の駅よりも頑丈に作られていそうな……。

駅名標の下には「硫黄山」と題された円形の看板が(列車のヘッドマークみたいですね)。「観光と保養の基地 川湯温泉は 当駅より 3.8 キロ」とありますが……そうなんですよね。川湯温泉駅から川湯温泉まではびみょうに離れてるんですよね。

謎の「3727D」

釧路行き快速「しれとこ」が停車中の 2 番ホームには屋根はありませんが、駅舎に隣接した 1 番ホームには木製の屋根があります(これも「貴賓室」関連?)。柱は 4~5 m 間隔で立っているのですが、殆どの柱に「本場の味」が……(汗)。

あと、この「3727D」は何なんでしょう。現在乗車中の釧路行き快速「しれとこ」の列車番号が「3727D」なんですが……。

全体的に重厚な感じのする川湯温泉駅ですが、1 番ホームと駅前広場の間にある改札口は、驚きのフルオープン構造です。寒そう……

釧路行き快速「しれとこ」こと 3727D が川湯温泉駅を出発しました。そう言えば知床斜里で網走行き快速「しれとこ」と列車交換したのが今のところ最初で最後なのですが、快速「しれとこ」が釧路を 8:57 に出発した後は、臨時の「くしろ湿原ノロッコ号」2 本を除くと 14:14 まで列車が無いとのこと。

釧路行き快速「しれとこ」の釧路着は 13:33(予定)なので、これは……もう他の列車と交換することは無い、ということ……?

川湯温泉駅の南にはこのようなアパートらしき建物がいくつも並んでいました。航空写真で見ると 10 棟はありそうなのですが、これは一体……(アパートなのでは)。

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