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伊豆諸島開発「ははじま丸」乗船記(都レンジャー編)

無事「ははじま丸」の乗船券を購入したので、あとは船に乗り込むだけだったのですが、ここで予期せぬ事態が。東京都の腕章をつけた人に「靴が汚れているので洗ってほしい」と声をかけられてしまったのです。

以前にも触れましたが、父島のマイマイは「ニューギニアヤリガタリクウズムシ」というプラナリアに食べ尽くされて、生息数を激減させてしまいました。このプラナリアは幸いなことに母島では確認されていないため、父島から母島にプラナリアが持ち込まれることが無いように、水際対策が取られているのでした。

【ご注意ください】この記事の内容は、特記のない限りは 2024 年 4 月時点のものです。各種サービスの実施状況や利用時間などが現在と異なる可能性があります。

この腕章をつけた人たちは「都レンジャー」の人で、外来種の拡散を防ぐための業務の一環として「ははじま丸出港立会い」を行っているとのこと。事前に乗船待機中の船客の靴をチェックして、土がついている場合は洗い場で土を落とすように指導していた……ということみたいです。

「ははじま丸」の乗船待ち行列のすぐ横に、立派な洗い場が設けられていました。

水が染み込んだフロアマットで靴底の泥を落とし、残った泥をタワシで掻き出して清掃完了です。

乗船開始

「ははじま丸」の船体にはクジラのイラストと "THE WHALE LINER" の文字が。運が良ければ航海中にホエールウォッチングもできるのだとか……。

出航 15 分前に乗船が始まりました。

船に乗り込むスロープの手前にも「足拭きマット」が置かれていて、左右から「都レンジャー」の人が見守っていました。

「都レンジャー」というネーミングはまるで戦隊モノのような華やかさがありますが(ぉ)、プラナリアの水際対策という「終わることのない業務」をいつまでも続ける必要があるわけですよね……。心身ともにタフでないとなかなか続けられない仕事だと思います(頭が下がります)。

飲料水の自販機

無事「ははじま丸」の船内に入りました。右側(船首側)が「椅子席」で、左側(船尾側)が「座席」(カーペット席)です。

船内に売店や食堂はありませんが、入口のすぐ横には飲料水の自販機がありました。父島はコカ・コーラの自販機が多いのですが、この自販機もコカ・コーラのものです。

やはり気になるのが価格ですが、ちょっと高め……でしょうか。父島で見かけた自販機は 500 ml ペットボトルが 160~180 円程度だったので、10~20 円ほど高そうですね。ただ(本州から小笠原への)輸送コストが馬鹿にならない筈なので、この程度で収まっているのを喜ぶべきなのかもしれません。

自販機の横には「もえるゴミ」「ペットボトル」「あきかん」を回収するゴミ箱が置かれています。母島にはごみ焼却施設が無かったと思うので、「もえるゴミ」は父島で処理され、「ペットボトル」と「あきかん」は「おがさわら丸」に積み替えられて竹芝桟橋まで運ばれることになります。「おが丸」で往復するのは人だけでは無い……ということですね。

椅子席

船体の真ん中にある通路を船首方向に向かうと……

椅子席があります。前方には窓が無いので、残念ながら船首方向の眺めは楽しめません。左右には窓があり、デッキ越しに海を眺めることができますが、やはり窓側の席から埋まる傾向にあるので、窓側の席を確保したい場合は早めに動いたほうが良さそうです。

カーペット席

船尾側に向かう通路には「荷物スペース」があり、キャリーバッグなどを置けるようになっています。

船尾側の客室はカーペット席で、ゴロンと横になることもできます。この手のカーペット席はどの航路でも良く見かけますが、やはり固定的な人気があるみたいですね。

カーペット席は(当然のことながら)土足厳禁です。

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