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月山と鳥海山と西津軽 (59) 「最北端の千畳敷」

対向から「不老ふ死温泉」のマイクロバスがやってきました。ここから「不老ふ死温泉」までは 27 km ほどあるみたいですが、かなり手広く送迎を行っている……ということでしょうか。

【ご注意ください】この記事の内容は、特記のない限りは 2017 年 8 月時点のものです。各種サービスの実施状況や利用時間などが現在と異なる可能性があります。

このあたりも標高 30~50 m ほどの海岸段丘が続いていて、段丘に向かう道路も存在します。パワー不足気味の車だと、ちょっとしんどそうな坂ですね。

力技……

JR 五能線大戸瀬おおどせ駅の近くにやってきました。国道の左側に家屋が立ち並んでいて、右側は海岸段丘の崖……の筈ですが、国道は段丘を切り刻む形で右にカーブしています。

明らかに段丘を削ってスロープを設けた形ですが、なんというか……力技ですね。今は重機があるのでこれくらいは「なんてことない」のかもしれませんが……。

海の向こうに陸が見える!

どうやらこのスロープは JR 五能線をオーバークロスするためのものだったようです。正面に海が見えるオーシャンビューの道ですが……

この橋は大戸瀬集落を横切る形になっていました。良く道を通すスペースがあったな……と思ったのですが、もしかしたら立ち退いた家屋もあったのでしょうか。

海の向こうに陸地が見えます。松前か!と思ったのですが、津軽半島かもしれませんね(西端の小泊岬が見えているのかな、と)。

静けさや

駅名は「大戸瀬」ですがこのあたりの地名(大字)は「田野沢」のようです。「大戸瀬」は「千畳敷」の先にある岬の名前で、なぜか 2 km ほど離れた駅の名前に採用されて現在に至る……ということでしょうか。

隣に JR 五能線の線路が見えてきました。花壇も整備されていて美しい花を咲かせています。

五能線の線路の右側には岩崖があるのですが、これ、明らかにヒビが入ってますよね。岩に染み入る蝉の声……じゃなくて水分が凍結すると体積が膨張するのですが、それが原因で岩にヒビが入り、最終的には崩落に繋がる可能性があります。

千畳敷

千畳敷」にやってきました。どことなく宗谷岬に似た雰囲気がありますが、右側に五能線の線路があるという点で明らかな違いがありますね。

五能線には、例の黄色い「◇□」の標識が。カーブの手前に立っているので、やはり「カーブ注意」なんでしょうか……?

千畳敷」には駐車場のほかに食堂や旅館もあるとのこと。あとは神社とガソリンスタンドがあれば宗谷岬と勝負できるのですが……(勝負とは

見た目は新しくても

ただ「千畳敷」には JR 五能線の駅(千畳敷駅)があります(!)。

陸軍図にはそれらしい駅が描かれておらず、見た目も新しいので最近できたのかなーと思ったのですが、実は 1954(昭和 29)年に「千畳敷仮停留場」として設置されていて、2025 年で 71 歳だったようです。

割と新しく見えるのはスロープが新設されたからかもしれません。ホームは鉄骨ベースの無骨な構造ですが、1954(昭和 29)年に設置されたにしては近代的すぎるような気もします。おそらく木製かなにかの、もっとシンプルな構造のホームがあって、どこかのタイミングで作り直したのかな……と想像します。

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