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道東の旅 2013/春 (122) 「インターネットで見る蝦夷地の古地図」

インターネットで見る蝦夷地の古地図

網走市の「道立北方民族博物館」で開催されていた「北海道の古地図展」の話題を続けます。特別展示室の床の上に思いっきり地図が拡げてあったのに驚いたのですが、幸いなことに床の上だけではなく、壁面にもちゃんと展示がありました(当たり前か)。

こちらは「インターネットで見る蝦夷地の古地図」と題されたパネル展示のようです。ネット上で閲覧可能な北海道・樺太の古地図を紹介するもので、いつもお世話になっている「東西蝦夷山川地理取調図」の展示もありました。

「東西蝦夷──」は函館市中央図書館デジタル資料館(http://archives.c.fun.ac.jp/)で閲覧可能です。

蝦夷地全図

これは……幕末の頃の北海道と千島列島・樺太を描いた地図ですね。大きく間違ってはいないのですが、実にいびつな形をしています。

蝦夷地図

こちらも同様ですが、知床から根室半島にかけてが恐ろしくえぐれた形になっているのが特徴的ですね。

南樺太……?

南樺太」と書かれた白地図が漠然と置かれていました。

この白地図も、拡大するとかなり細かく地名がしるされています。

北海道実測図

昨日の記事でも紹介したこちらの地図は、伊能忠敬によって確立された測量技法を用いて作成されているので、かなり正確な形で北海道が描き出されています。

右下の解説文によると、この地図は「伊能中図」をベースに間宮林蔵測量成果を加えて描かれたものでは無いか……とのこと。ちなみに残念なことに「この地図は、インターネットでは閲覧できません」とのこと(汗)。

この図には類似した図(模写されたもの?)が存在するらしく、異同をピックアップしたものも展示されていました。

この図はかなりリアルなものに見える(海岸線は実地測量成果を元にしているため)のですが、その中に描かれた河川については……

さすがに全てが測量されたものでは無いので、精度はグッと落ちている印象がありますね。

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