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道東の旅 2013/春 (10) 「現代日本における漫画文化のルーツ」

鳴滝のあたり

福王子からは、国道 162 号を北へと向かいます。しばらくの間、昔ながらの住宅街が続きます。

小浜、即ち日本海側までは 92 km の道のりです。

外気温は 14 度とのこと。暑くもなく寒くもなく、ちょうどいい感じですね。

京都市内最速

京都市内最速」との呼び声も高い西日本 JR バスが停まっています。前の車について、前に出ることにしましょう。

このあたりの国道 162 号は「周山街道」と言うのですが、山肌が迫っている箇所が多く、日々改良工事が続けられています。

片側交互通行を抜けた先には、またしても JR バスが停まっていました。

現代日本における漫画文化のルーツ

周山街道で最初の峠となる御経坂峠(みきょうざか──)を越えると高雄(たかお)に到着です。神護寺なんかが有名ですね。

そして、ここから 7~800 m ほど先には「鳥獣戯画」で名高い栂尾山高山寺がああります。国宝の「鳥獣戯画」について、Wikipedia の記載を見ておきましょうか。

紙本墨画鳥獣人物戯画 4巻 - 甲乙丙丁の4巻からなる絵巻。すべて墨画で彩色はない。また、普通の絵巻のように絵と詞(ことば)が交互に現われる形式ではなく、絵のみで構成される。甲巻は兎、蛙、猿などの動物を擬人化したもので、4巻の中でもっともよく知られる。
Wikipedia 日本語版「高山寺」より引用)

ふむふむ。

制作年代は甲・乙巻が平安末期、丙・丁巻は鎌倉時代と推定される。制作事情、主題等については諸説あるが、特に甲巻のユーモラスな動物戯画は秀逸で、現代日本の漫画文化のルーツとも見なされる。
Wikipedia 日本語版「高山寺」より引用)

ああ! そう言われてみれば、あれは確かに「漫画」形態ですよね。「鳥獣戯画」が日本の漫画のルーツだというのは気がつきませんでした。

ちと残念なお知らせ

そんな「鳥獣戯画」で有名な高山寺(こうざんじ)ですが、

甲・丙巻が東京国立博物館、乙・丁巻が京都国立博物館に寄託されており、寺で見られるのは模本である。
Wikipedia 日本語版「高山寺」より引用)

あーらら。なんと現地で見ることができるのはイミテーションなんですね……。そしてもう一つ、四条烏丸から出ている京都市バス(8 系統)は高雄が終点で、高山寺のある栂尾(とがのお)までは行きません(1km も無いので、歩ける距離ではあるのですが)。ここから先は西日本 JR バスの独擅場(どくせんじょう)となります。

周山街道は改良工事中

ところどころ、センターラインはあるものの、大型車のすれ違いには気を遣わないといけないレベルの幅になってきました。

周山街道は大規模な改良工事が進んでいて、この「杉の里トンネル」なんかもその一つです。よーく見ると、トンネル入口の直上に旧道のガードレールがあることがわかります。

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