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夏の新日本海フェリー「あかしあ」デラックス A 乗船記(夕食編)

舞鶴発小樽行きの新日本海フェリーあかしあ」は、好天の下、順調に日本海を北上していました。この写真を撮影したのは 15:45 頃ですが、ようやく右手に陸地が見えてきました。

右手に見えるこの陸地ですが、どうやら奥尻島のようです。地理院地図では奥尻とせたなの間(奥尻島の東側)に航路が描かれていますが、小樽-舞鶴航路は島の西側を通るようですね。

そして、陸地が見えるということは基地局の電波を掴める、ということでもあります。石川県の舳倉島沖を通過したのが夜中の 2 時ごろだったと思いますが(寝ていたので詳細は不明)、その後 12 時間ほど電波の届かない生活をしていたことになります。奥尻島がまるでオアシスのように感じられるかもしれません。

奥尻沖を抜けて 15 分ほど経過した 16:13 頃、ちょっと離れたところ(おそらく東側)に船影を認めました。今となっては確認しようが無いのですが、もしかしたら小樽から新潟に向かうフェリーだったんでしょうか。

船内の電波事情

小樽に到着するまで 4 時間以上ありますが、舞鶴を出港してからそろそろ 16 時間が経とうとしています。随分と北まで運んでくれたんだなーと思うのと、あと 4 時間ちょいで下船しないといけないのか……という、謎めいた寂寥感のようなものが湧いてくるのも、このあたりからかもしれません。

あと、この図だと舳倉島奥尻島の間で電波を掴みようが無いことが良くわかるかもしれませんね。

ちなみに、敦賀-苫小牧東航路(直行便)の場合は、敦賀から舳倉島まではだいたい繋がる状態で、秋田の入道崎沖あたりから道南の恵山沖を離れるまでも、ほぼ繋がります。恵山と苫小牧東(浜厚真)の間は意外とつながらないので要注意です。

約束されたあの場所へ

そしてしれっと 2 時間後……。「あかしあ」は積丹半島神威岬に近付こうとしていました。

時間は間もなく 18 時半です。ということで、約束されたあの場所へ……。

いや、その、5F 右舷のグリル「霞」なんですけどね。ちなみにこのグリル「霞」、外側に通路があるため、残念ながらオーシャンビューではありません。敦賀-苫小牧東航路(直行便)を担当する「すずらん」と「すいせん」ではグリルは左舷に移された(戻った?)ので、苫小牧東港行きだと恵山に沈む夕陽を見ながらグリルで夕食を頂ける……かもしれません(日没時間と方角は日によって微妙に異なります)。

お品書き

ということで、約束の時間(18 時半)に約束の場所(グリル「霞」)にやってきました。通された席は昼食のときと同じところで、進行方向と逆向きに座ることになります。

お品書きがこちらです。「夏限定『夏船旅会席~味わい紀行 北の大地と日本海の調べ~』」と題された和風のコース料理です。食べるのが早いので、一つ一つの料理をじっくり味わえるコース料理はとてもありがたいのです。

なお、ランチの時と同様に、ディナーでもドリンク類を追加することができます(有料です)。ビール・ワイン・日本酒・焼酎・ウイスキーとソフトドリンクをチョイスできますが、運転者はアルコール類をオーダーできませんのでご注意を。

前菜

まずは「前菜」から。「夏野菜のスティック」と「蒲鉾の黄身焼き」「かすべ煮凝り」です。この「夏野菜のスティック」とか、もはや彩りしか考えていないようなチョイスが素敵です。

お造り

続いては「お造り」の登場です。「帆立の焼き霜造り」と「甘海老」なんですが、甘海老のボリューム感に驚きです。帆立は加熱したものも美味しいですが、やっぱ刺身がいいですね(炙るのも大好き)。

強肴

そして「強肴」(しいざかな)として「冬瓜と茄子の煮浸し」「青螺(せいら)と夏野菜の田楽」「海老の浜煮」「暑鶏の八幡巻」「紅白蓮根の大根の甘酢巻」とのこと。普段口にしないものばかりなので、何が何やら良くわからなくなってきました(汗)。見た目や彩りでも楽しめるというのは和食の恐ろしいところですね。

食事

締めのご飯物として「穴子の押し寿司」と「青海藻の吸い物」が出てきました。

汁物の中には大きな「つみれ」も入っています。ハズレの無い組み合わせですね。

水菓子

デザートこと「水菓子」として「道産赤肉メロン」が。あの特徴的な外皮がアクセントとして添えられています。確かにこの果肉の色づき加減はなかなかのものですね。

熱いお茶を飲む

夕食は「食後のコーヒー」は無しで(オーダーできますが有料です)、熱いお茶でお口直しです。今になって思えば、実は「メロンと緑茶」の組み合わせはすんごく正解だったりして。

ちなみに、この日の夕食の所要時間も 45 分ほどでした。コース料理にしてはそれほど遅くなかったかな、という感じです。

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