今夜こそ「バクロニム」
というわけで、今日こそ「バクロニム」の話です。どことなく「六価クロム」と語感が似ていますが、当然ながら全く関係ありません(だったら書くな)。
「バクロニムってなぁに?」という話は、昨日の記事でちょいと触れたので、そいつを参照いただくとしまして、ここではいくつか例をご紹介しましょう。
純粋なバクロニムはその文字列が元々意味しなかった概念をあらわす時に成立する。例えば SOS はモールス符号の単に分かりやすいというだけで選ばれた遭難信号であるが、しばしば "save our ship" や "save our souls" といった風に解釈される。
ええ、これはわかりやすいですよね。「SOS」という組み合わせには本来何の意味も無かったのに、そこから「語源」(のようなもの)をこじつける、という言葉遊び?が、バクロニムです。
業界ではこんなのも
例えば、WYSIWYG という言葉(そろそろ死語?)は、もともとが "What You See Is What You Get" という単語の頭文字から作られた「造語」なので、バクロニムとは言えませんが、Linux の Linux Is Not Un*x なんかは立派なバクロニムですし、しかも再帰的でもあるという点で秀逸に思えます。
あ、でも、良く考えたらこれって GNU の "GNU is Not Unix !" のパクリでしたね、そういえば。むぅ。
みんなのバクロニム
一般的なネタに戻りましょうか。英語版の Wikipedia には、こんなのが紹介されています。
- Denial = Don't Even Notice I Am Lying
(Quoted from Wikipedia, "Backronym" )
「否認」=「自分がウソをついていることに気づかない」てな感じでしょうか。なかなか秀逸ですね。
- Delta = Doesn't Ever Leave The Airport
(Quoted from Wikipedia, "Backronym" )
あはは(笑)。これは「デルタ航空」のことですが、「空港から離陸しようとしない」ってのは良い感じの皮肉です。
自動車業界では
なかなか秀作揃いです。
- Ford - Fix Or Repair Daily, Found On Road Dead
(Quoted from Wikipedia, "Backronym" )
今やビッグ 3 の唯一の生き残りですが、「毎日修理か調整」ってのは……(笑)。「行き止まりで見つかる」ってのも良い感じです(「行き止まり」と訳しましたけど、間違ってたらどなたかご指摘を)。
FIAT
似たようなので、FIAT の "Fix It Again, Tony !"(「トニー、もう一回修理しろ!」)ってのは聞いたことがあるんですが、そういえば "Tony" って誰だっけ、なんて。で、気になって調べてみたところ、Tony の語源はさておき、ナイスなバクロニムの塊が見つかりました(笑)。
Found In A Trashcan (ゴミ箱で見つかる)
Failure In Italian Automotive Technology (イタリアにおける自動車技術の欠陥)
なかでも優秀なのが……
Fix It Another Time (今度修理しろ!)
ぎゃはははは(笑)。
HONDA
公正を期すために(?)、世界のホンダさんのもちょいとご紹介。
Horribly Overpriced, Needing Dad’s Assistance (恐ろしく高すぎなので、パパの援助が必要)
うむ、びみょうですね。ブランドイメージ的には高級なんでしょうか。
HYUNDAI
ついでにお隣の HYUNDAI さんも。
Hope You Understand: Nothing’s Drivable And Inexpensive (「安くて運転できるものなんてない」とご理解頂けることを)
うほ(笑)。ヒュンダイは安いけれど……ということですよね、コレ(笑)。
うむ、このネタまだ引っ張れますね。てことで明日も!
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