Bojan International

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Bojan のホテル探訪~「山の上ホテル」編(第 4 回)

部屋に案内してくれたボーイのお兄さんは、手際よく荷物を運んでから、去り際に「後ほど係の者がお茶をお持ちします」と告げて戻っていきました。え、お茶? なるほど、「ホテル」というよりも「旅館」のノリに近いんだな、などと独り合点しながら、部屋の中を眺め回していました。

ドアノブの内側にかけてあったものです。大抵のホテルにあるものですが、何とも書体とイラストが味わい深いです。そして今頃気がついたんですが、英語の文面がちょいと変わっていますね。"Please have this room made up soon as possible" というのは、あまり見かけない表現です。

部屋の空調を制御するサーモスタットです。よーく見ると 30 度(Max かな?)にセットされていますね。意外なことに日本語のみで、しかも摂氏 Only です。

広すぎず狭すぎず

予約したプランは「20 時チェックイン・9 時チェックアウト・部屋タイプは指定なし」という格安プランだったのですが(しかも厳密には予約をミスっていたわけですが)、案内されたのは角部屋のツインでした。広すぎず狭すぎず、口惜しいくらいケチのつけようがありません。

ちょっと待て(笑)

そういえば、お茶が来ないな……なんて思っていたのですが、そうこうしているうちに係の人がやってきました。

ち ょ っ と 待 て……(笑)。お茶はさておき、デザートまで。ホテルにあってこんなもてなしを受けたのは前代未聞です、ハイ。

「お茶は少々熱くなっておりますのでお気をつけください」
あ……はいっ。(動揺中)
「ベッドのカバーは外されますか?」
え、えぇ。お願いします(まだ微妙に動揺中)
「どちら(のベッド)でお休みになりますか?」
えーと、窓側のほうで。
「奥のほうでございますね」
はい。

よーく考えたら、ここは角部屋だったので、「窓側のベッド」という表現は的外れだったわけですが……。

良くできた係のお姉さんの話

ちなみに、係の方のコスチュームはとてもクラシックなデザインのものでした。昔のメイド服とでも言うのか、無理矢理譬えて言うなら昭和 30 年代の特急列車の客室乗務員(「つばめガール」とか)のような、とでも言うのか。

デザートの写真を撮っておこうと思い、口をつけずにベッドメイクが完了するのを待っていたところ、「どうぞお食べになってお待ちください」と促されてしまいました。さすがに目の前でデジカメを持ち出す勇気は無かったので、適当にいろいろと眺めながら時間を潰したのでした。こういった努力の結晶が先ほどの写真です(←

ベッドメイクを終えたあと、係のお姉さんは 30 度に設定されていたサーモスタットを少し調整して部屋を出て行きました。特に「温度を調整しましょうか?」といった確認は無く、お姉さんの判断で温度を少し調整したようです。どこまでがマニュアル化された対応なのかは判りませんが、気が利いているのは間違いない感じですね。どことなく、石田三成の逸話(但し後世の創作ですが)を彷彿とさせます。

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