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宗谷本線各駅停車 (32) 「東風連・風連」

旭川行き 328D に乗車して、各駅停車の旅を再開します。名寄までの車輌は転換クロスシートでしたが、ここからはボックスシートの車輌です。

名寄駅を出発すると、列車はしばらく道道 538 号「旭名寄線」に並行して真南に向かって走ります。名寄高校の前を通り過ぎ、建物の数がぐっと少なくなりました。

東風連駅(W47)

線路が右にカーブするとともに、328D が速度を落としました。踏切が見えてきましたが、これまで並走してきた道道 538 号の踏切です(道道 538 号は引き続き真南に向かうので、どこかで線路を横断する必要がありました)。

踏切のすぐ先にある「東風連駅」に到着しました。この駅は 1956 年に開業していますが、仮乗降場ではなくいきなり駅としてスタートしています。

1956 年開業と言う割には随分と新しそうに見えるのですが、どうやら 1999 年にホーム(と駅舎)を移設したとのこと。この駅の所在地はかつての風連町(現・名寄市)で、駅の南側の住民の便を考慮して、ホームは線路の南東側に設けられていました。

ただ、現在の利用者の殆どが、駅から 1.5 km ほど北にある「名寄高校」の生徒とのこと。それであれば、線路の北側にホーム(と駅舎)があったほうが、踏切で線路を横断する必要もないので良いだろう……という判断があったのか、ホームと駅舎を移転するに至ったようです。

特筆すべき点として、この駅は驚くべきことに、例の「極端にご利用の少ない駅」に含まれていません。稚内から名寄までを見ると、「極端にご利用の少ない駅」に含まれないのは「稚内」「南稚内」「豊富」「幌延」「天塩中川」「音威子府」「美深」「名寄」の各駅で、これらは全て「特急停車駅」です。

もっとも名寄以南では「特急停車駅」以外も「極端にご利用の少ない駅」に該当しない駅がいくつか存在するので、名寄以北では「特急停車駅」に限定されるのは一日 3 往復という列車本数が影響しているとも言えそうです。ただこれは「卵が先か鶏が先か」という問題でもあるので、因果関係を単純に図式化することもできないですが……。

「東風連」には特急が停車しないどころか、一日 8 往復の普通列車の半数が通過しています。それにも拘らず一日平均乗車人員 10 名以上をキープできているのはひとえに名寄高校の生徒のおかげ……ということのようで、「それだったら」ということで名寄市が駅の移設を要望し、JR 北海道も移設に合意したとのこと。東風連駅は 2022 年 3 月(予定)に北に移転して、駅名も「名寄高校前」に改められる予定のようです。

この駅名標が見られるのも、あと数ヶ月ということになりそうですね。

風連駅(W46)

東風連駅を出発して 4 分ほどで、立派な農業倉庫が見えてきました。間もなく「風連駅」に到着です。

風連駅は 2 面 2 線の列車交換可能な構造で跨線橋もあります(特急停車駅以外では初めてかも)。跨線橋の下には何故か自転車が置かれているのですが、自転車置き場のようにも見えないですし……謎ですね。

風連駅に到着です。随分とモダンな駅舎ですね。

風連駅は 2 面 2 線の構造ですが、今風の一線スルー構造に改良されていて、駅舎のある側の線路が「待避線」の扱いのようです。すれ違う列車が無い場合は、旭川方面に向かう列車も(駅舎に近い)待避線に入るみたいですね。

風連駅のあたりも殖民区画に基づいて道路が建設されていて、道路は東西または南北に向かって伸びています。ところが宗谷本線は「斜め 45 度」に近い角度で風連の市街地を横切っていて、国道 40 号も宗谷本線に引きずられるように似たような角度で通過しています。

面白いことに、風連駅の存在する区画のみ、風連駅に直交する駅前通りを中心にした碁盤の目が形成されています。このレイアウトのほうが国道 40 号とも直交できるので、何かと便利だった……ということなんでしょうね。

(この背景地図等データは、国土地理院地理院地図から配信されたものである)

風連駅では、無事「本場の味」もゲット?できました。

駅名標も無事撮影することができました。どの駅でもこれくらい安定して撮影できれば良いのですけどね。

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