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石北本線ほぼ各駅停車 (17) 「留辺蘂」

特別快速「きたみ」は相内駅を出発しました。前輪がはまって身動きが取れなくなっている(ように見える)トラックと、なにやら文字が記された小屋のような建物が見えますが……

【ご注意ください】この記事の内容は、特記のない限りは 2017 年 4 月~ 5 月時点のものです。新型コロナウイルス感染症パンデミックにより、各種サービスの実施状況や利用時間などが現在と異なる可能性があります。

小屋らしき建物には「平和を守ろう」の文字が。日本国憲法の「戦争放棄」の理念が国の勝手な解釈によって骨抜きにされつつあるのは遺憾と言うしか無いのですが、この小屋は良く見ると左半分が欠けてるっぽいですね。団交のスローガンとかだったのでしょうか。

「JA きたみらい小麦感想調製貯蔵施設」が見えてきました。現在は左隣(西側)に「JA きたみらい販売企画部 相内玉ねぎ集出荷選別施設」が完成しているようですが、2018 年頃に建設されたようなので、2017 年の写真には影も形もありません。手前に見えている「西 27」はおそらく踏切の制御装置で、「西二十七号」道路の踏切を意味するもの……でしょうか。

下相ノ内仮乗降場(廃止)

かつて「西二十九号」のあたりに「下相ノ内仮乗降場」が存在した……のだそうです。Wikipedia によると「1950 年 11 月 1 日開設」「1967 年 10 月 1 日廃駅」とのことで、1977 年頃の航空写真を見てみると……

(この背景地図等データは、国土地理院地理院地図から配信されたものである)

見事に所在不明ですね(汗)。Google マップの航空写真では、踏切の西側(線路の北側)に「何か」があるようにも見えますが……。

西三十号のあたりの民家の軒先では鯉のぼりが泳いでいました。5 月ですからねぇ。

国道 39 号を「北海道北見バス」が走っていました。この特徴的なカラーリングは沿線自治体の「形」を緑色で描いたものですが、右から二つ目は巨大な砂嘴が西北西に伸びている……ということは(北見市と合併する前の)「常呂町」ですよね。

21 世紀に入ってからの市町村合併で「常呂郡常呂町」「常呂郡端野町」「常呂郡留辺蘂町」が「北見市」と合併し、「紋別郡上湧別町」は「紋別郡湧別町」と合併するなど、市町村の「数」では純減が続いていますが、果たしてこのカラーリングは今後どうなるのでしょう……?(既に手直しが入っていたりしたらすいません)。

石北本線は「無加川」を渡ります。どう見ても地すべり等々でヤバそうな地形ですね……。

留辺蘂駅(A56)

特別快速「きたみ」は速度を落とし、間もなく留辺蘂駅に到着しようとしています。信号小屋っぽい建物が見えてきました。

跨線橋が見えてきました。廃レールで応力を分散する(歪みを抑止する)構造のようですが、白い外壁と錆色のレールの組み合わせが、まるでヨーロッパの「木組みの街」みたいですよね。

歓迎 温根湯温泉

留辺蘂駅の駅舎が見えてきました。おおっ、これは随分と大きな……!

二階の無い平屋ではありますが、ここまで見てきた駅の中では(北見駅と網走駅は別格として)相当大きなものです。単なる駅以外の機能もある(あった?)んでしょうね……。このフェンスで囲まれたスペースにも、かつて何かがあったのか……?

そして駅舎の上には看板があったと思しき枠が見えますが……

2014 年 7 月のストリートビューでは「歓迎 温根湯温泉郷」の看板が健在でした。この看板、もしかして季節限定だったりして……(冬場は取り外している、とか)。

改札の手前には「JR をご利用いただきありがとうございました。」の看板が。褪色も無く色鮮やかですが、枠の塗装はそこそこくたびれているっぽいので、何度も補修をしながらずっと使い続けているんじゃないか……と想像してみました。

留辺蘂駅は 2 面 3 線の本格的な?国鉄型配線の駅ですが、特別快速「きたみ」は何故か(進行方向右側の)1 番線に入線しました。網走方面の列車は 9:32 に 4659D(北見駅の 2 番線に停車していましたね)が出発した後、11:10 発の特急「オホーツク 1 号」まで無いので、特別快速「きたみ」跨線橋を利用せずに乗り降りできる 1 番線を使用しているようです。ちょっとした気配りですね……!

空中写真を見ると、留辺蘂駅の 1 番ホームもほぼ 1 両分を延伸したように見えますね。網走側(東側)のホームを 1 両分削って、遠軽側(西側)のホームを延伸したようにも見えるような……?

駅周辺あれこれ

駅のほぼ正面には小学校のような建物が見えますが、これは「シルバー人材センター」のようです。それにしてもこのデザイン、何か曰くがありそうな気がするのですが……(小学校では無いとしても、保育所とか託児所だったとか)。

駅の西側には自転車置き場が整備されています。旧・留辺蘂町域から北見市内に通学する高校生が多いのでしょうか……? 自転車置き場の屋根は木製っぽいですね。

駅前広場の西には郵便局(留辺蘂郵便局)と、その向こうには「北見しんきん」の文字も見えます。国道は市街地の南側をバイパスで抜けていますが、駅周辺にも古くからの市街地が広がっているようです。

温根湯森林鉄道

駅の南側には妙に本線から離れた場所に側線が残っていますが、かつてこの辺に「温根湯森林鉄道」が通っていたようです。森林鉄道の跡地は「留辺蘂林鉄線」という名前の道路になっているとのこと。……わかりやすいですね!

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