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春の道東・船と鉄路とバスの旅 2017 (150) 「2 両のキハ 22」

帯広広尾道・幸福 IC のちょうど一区画(約 545 m)西にある「幸福交通公園」にやってきました。かつての国鉄広尾線幸福駅跡に整備された公園です。

【ご注意ください】この記事の内容は、特記のない限りは 2017 年 5 月時点のものです。各種サービスの実施状況や利用時間などが現在と異なる可能性があります。

どことなく駅名標っぽい構造の案内板の下半分には、「幸福駅」の知名度を一躍全国区にしたキーワードの説明がありました。

「愛の国から幸福へ」という、今で言う「バズワード」ですが、幸福駅の二駅北に「愛国駅」があることから、「愛国から幸福行き」の切符が縁起物(というともの凄くベタな感じもしますが)としてバカ売れした……という話です。あれ、よく見ると肝心な点が書かれていないような気も……。

駅舎は建て替えられたと言うのはちょいと残念ですが、1956(昭和 31)年に開設されて 1987(昭和 62)年に廃止された駅を 2013 年に建て替えた……と考えると、まぁ仕方がないかな、とも思えてきますね。

これが 2013 年に建て替えられた駅舎か……と思ったのですが、これはトイレの建物だったようです。歩道にはレンガ風の敷石が埋め込まれていますが、派手に沈下しちゃってますね……。

2 両のキハ 22

駅跡には線路が保存されていて、キハ 22 と思しき車両が 2 両保存されています。不思議なことに 2 両はびみょうに離れた位置に静止しています。

こういったアングルで写真が撮影できるのは保存施設ならではですね(駅のそばに踏切があれば、現役路線でも撮影できるアングルですが)。

手前(南側)に保存された車両はキハ 22 238 だそうですが、何やらヘッドマークが取り付けられています。保存車両あるあるで、「ハレの日」の姿っぽい感じですね。

キハ 22 238(車内立ち入り可能)

ヘッドマークには「おめでとう幸福駅」「開設 60 周年」のヘッドマークが。愛国駅と幸福駅はいずれも帯広市内に存在した駅で、ヘッドマークの下部には「帯広市」の文字も見えます。

逆光がキツかったのですが、白飛び上等!とばかりに絞り開放(だと思う)で撮影してみました。白飛び……してますね(ぉぃ)。

キハ 22 238 はしっかりと「たらこ色」こと通称「首都圏色」で塗装されていました。いつも思うのですが、JR 北の現役車両よりも塗装の状態が良いような(それは言ってはいけないような)。ちょいと不思議なのがこのフォントチョイスで、どことなく JR 東日本っぽい雰囲気があるような……?

あと、床下の機器(パイプが繋がっているので、燃料か、あるいは水を入れるタンクでしょうか)が白く塗られているのも気になるところです。もしかして……ですが、静態保存車両で出入り自由に見えるので、床下で「かくれんぼ」してもすぐに見つかるように、あえて白く塗り直したとかでしょうか。

キハ 22 238 はホーム(跡)から少し南にズレた位置に静止しているのですが、車内に出入りするための階段が用意されています。

ホームに類したものが最小限しか無いので、疾走感こそ無いものの、駅間を走行しているかのような雰囲気のアングルで写真撮影できそうです。「駅」ではなく「車両」の展示だと考えると、これはこれで理にかなっているような気もしますね。

キハ 22 221(車内立ち入り不可)

ホーム(跡)の帯広側には、もう一両の保存車両が展示されていました。

これはキハ 22 221 のようですが、こちらもしっかりと塗装が行き届いていますね。「たらこ色」こと通称「首都圏色」は賛否両論……と言うよりは、当初はおそらく否定的な意見のほうがはるかに強かったと思うのですが、荒天時の視認性という意味では悪くなかったんじゃないかな、と思ったりもします(実際はどうだったのでしょう?)。

キハ 22 221 の北側には、除雪用のモーターカー?が置かれていました。スノープロウの部分に木の枝が刺さっているのは意味不明ですが、まさかこれって枝ではなくて自生している若木だったりする……?

ホームの帯広側に保存されているキハ 22 221 の中には立ち入ることができないようで、ホームから外れたところに停まっているキハ 22 238 には出入り自由っぽいのですが、2 両ある保存車をわざわざ離れた位置に置いた……というのがユニークですね。

ホームに 2 両並べれば良さそうな気もするのですが、それだとホームの遠景を見ることができない……という理由もあるのかな、と考えてみました。「列車のいる駅」「列車のいない駅」「走行中っぽい車両」という視点をぜーんぶ確保しようと思ったらこうなった……とかだったら拘りが凄いですが、真相は果たして……?

順光はいいぞ

駅跡の西側は広場になっているので、晴れた日の午後は順光で車両を撮影することができます。疾走感は無い筈ですが、なんかそのまま広尾に向かって走り去りそうな雰囲気が……というのは、流石に贔屓目すぎるでしょうか。

このアングルだと幸福駅に到着する直前のようにも……(色々と無理があるのでは)。

【おことわり】本記事内の写真は以下の目的のために Adobe Firefly の生成 AI による生成塗りつぶしを使用しているものがあります:ダストノイズ除去、フロントガラスへの映り込み除去

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