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北海道・東北の旅 2010/夏 (22) 「ショスタコーヴィチと落語家への道(← 」

「三航北国日誌」第 22 回です。引き続き「豊平峡ダム 資料室」の話題です。

オソウシペッ? オソウシナイ?

まずはこちら。「札幌市と豊平川……精進川」とあります。

精進川(しょうじんがわ)は有名な?アイヌ語地名で、o-so-usi で「川尻に・滝の・ある」という意味になります。川であるからには「ナイ」か「ペッ」のどちらかがつく筈なのですが、少し調べた限りではどちらが正しいかは確認できませんでした。

今でもこんな滝が残っている(整備されている?)のですねぇ。一度現地で見てみたいものです。

軍艦から真実へ

続いては「軍艦岬」です。

こんな地名?があったんですねぇ。海に面していない「岬」というのも珍しいです。

榊莫山、美泉定山

さて、続いては「定山渓」についてです。

「定山渓」の由来ですが、定山渓温泉の源泉を掘り当てた?「美泉定山」に由来するそうです(岡山県出身なのだとか)。

ほうへい? とよひら?

続いては「豊平橋」について。「豊平峡ダム」は「ほうへいきょう」ですが、「豊平橋」は「とよひらばし」、ですね。

そもそも「豊平」は tui-pira なので「とよひら」と読むべきなのですが、「豊平峡ダム」は何故か有職読みのようです。

ラソンに譬えるなら(←

それにしても、この(かつての)豊平橋、この造形にはちょっと惚れますね……。

作曲家に譬えるなら(譬えるなショスタコーヴィチのような感じでしょうか。

例のネーミングの話

ほかにも、「創成川」については……

「街は、後志通(今の大通り)の広い緑地帯を境に南北に分けられ」とあります。そう、明治 14 年に「将来ネタ切れになりそうだから」あるいは「やっぱり京都風にしたいよね」という理由で(←)あっさり廃止されたという例のネーミングの話です。

誰のための禁漁か

こちらは色々と考えさせられます。

「鮭の禁漁区」と言えば、漁業資源の保護という点で先見の明があったように思えてしまうのですが、アイヌにとって「鮭」は si-pe主食)とまで呼ばれたものなので、これはむしろある種の「嫌がらせ」のような側面が強かった……ように思えます。アイヌ社会における鮭の禁漁は、現代の日本において捕鯨が禁止されるどころのインパクトでは無かった筈、です。

落語家への道

あれ、どこかで見た顔が……。

そう、これぞ我らが歌丸師匠、ではなくて(←)松浦武四郎さんです。

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