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秋の道南・奥尻の旅 (119) 「太田トンネル」

道道 740 号「北檜山大成線」の難所の一つだった「帆越岬」を完全にショートカットする「帆越山トンネル」の、出口が見えてきました。

トンネルを抜けた先は、あの「太田山」の麓です。高波対策の防波堤が若干の圧迫感がありますが、本格的に海が荒れたらこの程度の防波堤では太刀打ちできないのでしょうね。とは言え、多少の高波だったらこの防波堤だけで何とかしてくれそうな感じもします。やはり心強いですよね。

そして、前方の山肌がまたしても険しい様相を見せていますが、これが「太田山」の北の尾根に当たる部分ですね。

日本一参拝が危険な神社

トンネル出口から 500 m ほど進むと、右手に鳥居が見えてきました。そう、これがあの「日本一参拝が危険な神社」として知られる「太田山神社」の鳥居です。

太田山神社の参道の長さは、地理院地図で見た限りでは約 500 m と言ったところですが、参道の終点は標高 340 m あたりにあります。単純に勾配を算出すると約 78 % と言ったところでしょうか。比較対象としてはあまり良くないかもしれませんが、箱根登山鉄道の最大勾配が 8 % ですから……比べ物にならなかったですね(汗)。

太田トンネル

さて、「日本一危険な参道」を持つ太田山神社の入口から、更に北に向かうこと数分、ようやく太田の集落が見えてきました。時間も 14 時前とあって、一番日当たりの良い時間帯だったからか、随分と明るい雰囲気に見えますね。どんよりと曇って海が荒れた日は、また随分と印象が変わってくるのでしょうね。

集落のすぐ北側に、2013 年に完成したばかりの「太田トンネル」がぽっかりと口を開けています。

長さ 3,360 m を誇る「太田トンネル」ですが、天狗岳の麓で大きくルートを海側に寄せていることもあり、意外とカーブの多いトンネルです。このルート変更は当初からのものなのか、あるいは工事中の設計変更か、どっちなのでしょうね。

途中で右に左にカーブするトンネルと言えば、やはり余市・古平間の「豊浜トンネル」を思い出してしまいます。

北海道で岩盤が崩落するトラブルが絶えないのは、岩の間に染み込んだ水分が凍結することで膨張し、暖かくなってから水に戻ることで岩と岩の間に多少の隙間ができることが根本的な原因なのだそうで、詰まるところは避けようがないらしいのですね。太田トンネルの謎なカーブは、そのあたりの岩盤の質まで検討した結果だったりするのでしょうか。

3~4 分ほど走ったところで、ようやく出口が見えてきました。

日昼部トンネルへ

太田トンネルを抜けた先は「舟隠」と呼ばれる出崎の北側ですが、道路以外は何も無さそうなところです。高波避けの防波堤も若干グレードアップしたような気がします。

そして、200 m ほど走ると、すぐに次の「日昼部トンネル」です。

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