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宗谷本線各駅停車 (4) 「抜海」

名寄行き 4326D で南稚内から抜海に向かう途中ですが、右手に海が見えてきました! しかも海の向こうには利尻富士も見えます。良く考えてみると、宗谷本線で海が見える区間ってここだけなんですよね。

そして、この日最大のサプライズが早くもやってきました。

普通に車窓から利尻富士の写真を撮影していたのですが、シャッターを押したタイミングで「利尻富士」と記された碑が、あろうことか利尻富士の真ん前(しかもど真ん中)に! ドライブモードなどは使っていないですし、そもそもこんな碑があることすら知らなかったので……これには仰天しましたね。

抜海駅(W78)

4326D はゆっくりと速度を落として停車しようとしています。間もなく抜海駅ですね。

定刻通りに抜海駅に到着しました。「日本最北の無人駅」だそうですが、随分と立派な駅舎が見えます。

この「抜海駅」は、1924 年に稚内(現・南稚内)から兜沼の間が開通した際に開設された駅とのこと。もうすぐ 100 周年ですが、駅の存廃が論議されていることもあり、予断を許さない状況のようです。

レトロな駅舎に「JRと 北海道」

それにしても、実に味のある駅舎ですよね。「抜海駅」の額が縦横二つあるのも面白いですが……

改札のガラス戸に「JR 北海道」のコーポレートロゴが貼り付けられているのも、なんかレトロな感じをぶち壊していて、逆に面白いですよね。

しかもよく見ると、別の出入り口(業務用?)のガラス戸にはコーポレートカラーの JR マークが。これは何をアピールしているのでしょう……?

JR マークと言えば、縦書きの駅名標の下にも。「ばっかい」の文字がちょっとクラシックな感じがしますが、もしかすると国鉄時代のものでしょうか?

もちろん「本場の味 サッポロビール」版の駅名標も健在です。「ばっかい」の文字もこころなしか近代的に見えます。

名所案内

駅舎から少しだけ離れたところには、これも国鉄時代から存在したであろう駅名標と「名所案内」が。

名所案内には「抜海岩陰住居跡」と「天然お花畑」の文字が。天然お花畑……ちょっと気になりますね。

海は見えなくなったけど

抜海を出発すると、列車はしばらく道道 510 号「抜海兜沼停車場線」と並走することになります。2 km ほど先に海がある筈ですが、間に山があるので車窓から海を眺めることはできません。海はお預けを喰らった形ですが、そうかそれで「抜海」(違います

例によってピントが合っていませんが、「クトネベツ会館」という建物が見えます。随分と立派な「クトネベツ地区マップ」という地図も見えますが、これは鉄道利用者からも見えるように……という配慮なんでしょうか。

天然? それとも人工?

このあたりに限らず、海沿いの山は地層らしきものが見えないケースが多いような気がします。砂の吹き溜まりが山になったんじゃないかと思っているのですが、実際のところはどうなんでしょう?

この山は随分と不自然に削れているようにも見えます。土砂を採取した跡なのか、それとも偶然こんな風に削れてしまったのか……?

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