帯広駅バスターミナルを定刻の 7:15 に発車した広尾行きバスは、西 3 条通を左折ではなく右折して、なんと北に向かい始めました。このバスは広尾に向かう筈なのに、何故北に……?
【ご注意ください】この記事の内容は、特記のない限りは 2017 年 5 月時点のものです。各種サービスの実施状況や利用時間などが現在と異なる可能性があります。
「廃テンプラ油 回収 BOX」
いきなり話題を変えますが、運転席の後ろには「廃テンプラ油 回収 BOX」なるものが置かれていました。使い古しの天ぷら油でディーゼルエンジンを動かそう……というのは昔からちょくちょく耳にする話ですが、おそらくコスト的には割に合わないんじゃないか……と想像しています。
こうやって天ぷら油の回収を続けているのは、コスト以上に環境負荷を考慮してのことじゃないかな……と想像してみたんですが、どうでしょう。「実はなんとなく惰性で……」というオチも想像できますが、それはそれで悪くないんじゃないかと。
謎の「第 2 合同庁舎」経由
広尾行きのバスは「広小路」を西に向かい、帯広第 2 地方合同庁舎の前を通った後で再度左折して、西 5 条通(道道 216 号「八千代帯広線」)を南に進み始めました(参考)。明らかに遠回りしているのですが、わざわざ「帯広第 2 地方合同庁舎」に立ち寄るメリットが存在するのかどうか……。
さすがにちょっと気になったので、改めてバス乗り場にあった路線図を確かめてみたところ……(ピクセル等倍の限界画質ですいません)
バス停の名前が「第 2 合同庁舎」ではなく「厚生病院東口」となっていました。航空写真をよーく見ると、「広小路」をまっすぐ西に進んだ先に巨大な駐車場があるのですが、ここにかつて「帯広厚生病院」があったみたいです(2018 年 11 月に移転とのこと)。
蛭子さんのバス旅で、太川陽介リーダーの「病院に行けば(路線)バスがある」という名言がありましたが、それを地で行くルートだったんですね……。ちなみに広尾行きのバスは西 5 条通を南に向かうのですが、帯広駅の南でも逆「くの字」状に遠回りをしています。遠回りした先にあるバス停は「第一病院前」です。
「買物共通バス券引換券」
「廃テンプラ油 回収 BOX」の隣には「買物共通バス券引換券」という謎の券片が置かれていました。
「ご自由にお取りください」とありますが、これは「帯広市商店街振興組合連合会」が実施している取り組みで、指定した店舗で 2,000 円以上の買物をすると 100 円分の「買物共通バス券」がもらえる……という仕組みのようです。この引換券は「バスに乗って来ましたよ」ということを証明するためのものなんですね。
仕組みの詳細は https://www.obsinren.com/?page_id=18 にあるのですが、参加店が「買物共通バス券」を 100 円で購入して、それを利用客に無償提供するみたいですね。バス事業者と商店街振興組合連合会は手間暇のみの負担で済むようになっているので、これで利用者が増えれば願ったり叶ったり……という感じでしょうか。参加店側から見ると純然たる負担増ですが、駐車場代を負担することを考えると 100 円程度の負担は「まぁ、しょうがないかな」と言ったところでしょうか。
「長崎屋前」バス停
西 5 条通を南に向かい、JR 根室本線の高架を抜けると長崎屋の建物が見えてきました。
この建物は「長崎屋帯広店」がメインテナント(というか本体?)でしたが、2023/7/31 で閉店してしまいました。営業を継続しているテナントもあるようですが、果たしてこの先どうなるのか……?
バス停の横にちょっと気になるものが。「あいのりタクシー」「あいのりバス」とあり、要はデマンドタクシーらしいのですが、「大正行き」は十勝バス広尾線が頻回運行しているのに何故……? という疑問が。
長崎屋の看板の向こうには「とかちプラザ」が見えています。帯広駅バスターミナルを出発してからの所要時間は 8 分ほどで、遠回りした割にはそれほど時間はかかっていません。
「イオン帯広店前」バス停
広尾行きのバスは「第一病院前」を経由して西 5 条通に戻り、再び南に向かいます。かつては「ポスフール前」だった「イオン帯広店前」に到着です。
イオン前を出発して更に南に向かいます。これは……なかなか攻めたネーミングのお店ですね。「○井」はさておき、「日商○井」は合併して「○日」になってしまったので怖いものなしでしょうか(汗)。
「イトーヨーカドー前」バス停
このまま西 5 条通を南下すれば国道 236 号なのですが、右折して稲田通(道道 1084 号「帯広の森公園線」)に入りました。ほどなく左折してどう見てもショッピングモールの構内に入ったと思いきや……
「イトーヨーカドー前」というバス停に到着してしまいました。
その名の通り、イトーヨーカドー帯広店の真ん前につけるという驚きのルートです。イトーヨーカドーの営業時間は朝 10 時からなんですが、朝 7 時台のバスもお店の真ん前まで入ってきちゃうんですね……(流石に朝 6 時台のバスはスルーするみたいです)。
既に報道されている通り、イトーヨーカドー帯広店も 2024 年 6 月末で閉店とのこと。帯広は百貨店「藤丸」が 2023 年 1 月末で閉店し、長崎屋も 2023 年 7 月末に閉店してしまいましたが、この上に更にイトーヨーカドーも閉店するとなると……。元ポスフールのイオンの動きも気になりますね……。
「イトーヨーカドー入口」は二度現れる?
イトーヨーカドー前のバス停ですが、時刻表を見ると 1 時間 4 本程度の設定があるみたいで、これは相当な頻回運行ですよね。どうやら (1)(2) 循環線 と (60) 広尾線が停車するみたいですが、イトーヨーカドーの閉店後にどうなるのか、ちょっと気になりますが……。
広尾行きのバスはイトーヨーカドー帯広店をグルっと一周して(記憶違いだったらすいません)、再び稲田通に戻りました。稲田通にも「イトーヨーカドー入口」というバス停があり、広尾行きのバスは「イトーヨーカドー入口」の前を二回通るような気がするのですが、一回目は通過で二回目に客扱いをしている……だったでしょうか。
時刻表を見ると、広尾行きも帯広行きも「イトーヨーカドー前」の次が「イトーヨーカドー入口」なんですよね。普通だったら順序が逆になる筈で、このあたりの経路の特殊性が良くわかる……かも(帯広行きのバスは「イトーヨーカドー入口」の前は一回しか通りません)。
【おことわり】本記事内の写真は以下の目的のために Adobe Firefly の生成 AI による生成塗りつぶしを使用しているものがあります:ガラスへの映り込み除去
www.bojan.net
Copyright © 1995- Bojan International