新見行き 444 D は坂根駅を出発して、芸備線の起点である備中神代に向かいます。終点の新見までは、備中神代を含めてあと 3 駅です。
田んぼには日が差し込んでいますが、前方の空が再び暗くなってきました。田んぼの中の 300R くらいの左カーブを抜けて、神代川を渡ります。
神代川を渡ったあとは、ずっと右カーブが続きます。高梁川の支流である西川を渡る伯備線の橋が見えてきました。
備中神代の駅は西川を渡った先にあります。どう考えても川の手前のほうが栄えているような気がするのですが、伯備線と芸備線を無理なく合流させるには川の向こう側に駅を設けるしか無かったのでしょうね……。
備中神代駅(びっちゅうこうじろ──)
備中神代駅の伯備線のホームが見えてきました。ご覧の通り、伯備線の線路と芸備線の線路は、駅構内であってもやや離れているように見えます。伯備線のホームから芸備線(備中落合方面)に入ったり、芸備線のホームから伯備線(伯耆大山方面)に入ることはできません。
備中神代には割と立派な跨線橋があります。構内踏切ではなく跨線橋なのは、特急「やくも」が通過するということも理由の一つでしょうか。
ホームの先の方には割と立派な待合室がありました。3 番のりばには「新見 三次 方面」とあり、2 番のりばには「米子 方面」とあります。新見・岡山方面の通過列車も 2 番線を通るようですが、新見に向かう普通列車は 1 番のりばに入線するみたいです。
備中神代駅の 3 番のりばは芸備線ホームなので、隣の駅は「さかね」と表示されています(伯備線の次の駅は「足立」です)。
これより伯備線
新見行き 444D は備中神代を定刻通りに出発しました。ここから新見までは伯備線に入ります。
次の停車駅は「布原」です。
備中神代と新見の間は、JR 伯備線・国道 182 号・中国自動車道などで行き来することができます。国道と高速道路は大きく北に回っていますが、JR 伯備線だけは西川の「阿哲峡」沿いを行きます。「阿哲峡」のあたりは川が酷く蛇行しているため、備中神代と布原の間で伯備線は 3 回(中洲を含めると 4 回)も西川を渡ることになります。
布原駅の手前の僅かな平地が田んぼとして使われていました。建物には「自衛官募集」の看板が。
布原駅(ぬのはら──)
布原駅に到着しました。元々は 1936 年(昭和 11 年)に「布原信号場」として設置され、1953 年頃から仮乗降場として使用されていたのだそうです。
布原駅は元々が信号場ということもあり、2 面 2 線で列車の交換が可能な構造になっています。ホームの間には跨線橋などはなく、代わりに構内踏切が設置されています。上下線ともホームは構内踏切の手前にありますが、これは通票交換を考慮したデザインとのこと。
上り線(新見方面)のホームは西川のすぐ近くにあります(間に車道がありますが)。布原駅は元々が信号場だったということもあり、ホームの有効長は一両分しかありません。そのため伯備線の駅でありながら、伯備線の普通列車は全て通過し、代わりに芸備線から伯備線に乗り入れる列車だけが停車しています。「伯備線の駅なのに、芸備線の列車しか停まらない」というのは面白いですよね。
それにしても、これはなかなか酷い扱いだなぁ……と思ったのですが、1999 年から 2018 年までの「1 日平均乗車人員」がずーっと「0~2」をキープしていることを考えると、妥当な扱いのような気もしてきました。
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