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ジェイ・アール北海道バス 日勝線の旅 (15) 「織り込まない」

運賃表に「次は『日勝美幌』です」と表示されました。美幌町にある「美幌駅」と紛らわしいので、路線名(日勝線)を冠して「日勝美幌」にしたみたいですが、「十勝美幌」ではなく「日勝美幌」なのがちょっと面白いですね(勘違いの余地が無くなるので良いネーミングだと思います)。

かなりどうでもいい話ですが、「ビホロ」と「ヒロオ」ってちょっと似てますよね。

【ご注意ください】この記事の内容は、特記のない限りは 2017 年 5 月時点のものです。各種サービスの実施状況や利用時間などが現在と異なる可能性があります。

「泉浜」バス停で後続車退避

広尾町美幌には決して広いとは言えない平地が広がっていますが、これは「美幌川」によって形成された土地のようで、海岸線はすぐに崖に逆戻りです。

「美幌覆道」と「泉浜覆道」を抜けると、バスは道路脇に停車してしまいました。バス停でもないところにどうして……と思ったのですが、NAVITIME によるとここは「泉浜」バス停とのこと。

どうやら、かつては地名(通称)も「泉浜」だったようなのですが、地理院地図には「ヲナヲベツ」と表示されています(かつて「尾尚別」と表記されたこともあるようです)。

ストリートビューで見た限りでは、丸板のついたバス停の柱も存在しないようで、やはりと言うべきか乗降客もいないのですが、どうやら後続車をやり過ごすために停車したっぽい感じですね。想像ですが、様似行きのバスは停車スペースのある「泉浜」バス停で後続車に道を譲ることを、結構な頻度で実施してそうな……。

オリコマナイ覆道

前方に「オリコマナイ覆道」が見えてきました。泉浜バス停での後続車退避は織り込み済みなのかと思ったのですが、運行予定表によるとこの先の「音調津」バス停の通過時刻を 1 分ほど過ぎている(=遅れている)ので、やはり織り込まない……ということですね(ぉぃ)。

それにしても、この「オリコマナイ覆道」もピッカピカですね……。ここ数年の間に大規模な修繕が入った、ということでしょうか……? 次の停留所が「──浜」になっているのは、おそらく「泉浜」のことで、スイッチの押し忘れ、あるいは表示が一区間分ズレていたのかもしれません(良くありますよね)。

「柳通」バス停?

ここまで通過した覆道の中ではもっとも長い「オリコマナイ覆道」を抜けました。交通遮断機が見えていますが、悪天候時はここから広尾の市街地までが通行止めになることもある……ということですね?

NATIVIME によると「日勝美幌」と「音調津」の間には「泉浜」と「柳通」というバス停が存在するとのこと。Google マップの航空写真を見ると、音調津のちょい北にバス停らしきスペースがありました。

このスペースも「泉浜」バス停と同様に後続車退避のために使っているのではないか……という気がしてきました。バス停としては事実上機能していないけれど、バス停としての登録を残しておけば、退避のために停車しても何ら問題が生じない……という話ではないのかな、と。要は鉄道路線における「信号場」相当の設備のような気がしてきました。

音調津(おしらべつ)

運賃表に「次は『音調津』です」と表示されました。

広尾町音調津おしらべつは、ここまで見てきた集落と比べると格段に大きく、広尾町では「北の豊似、南の音調津」と言った規模……でしょうか。

黄金道路はとても良く整備されていますが、おそらく越波などで通れなくなることもあるでしょうから、駐在所と郵便局が設置されているほか、山手を経由する道道 1071 号「音調津陣屋線」も整備されていて、広尾の市街地とのルートも複数確保されています。

2~3 分遅れで「音調津」バス停を通り過ぎると、前方に「音調津覆道」が見えてきました。入口?は雨風に曝されてそこそこくたびれた感じがありますが……

中はご覧の通り、ピッカピカです。どんな魔法を使ったのか……?

モイケシ? モエケシ? 萌岸??

続いて「モイケシ第一覆道」が見えてきました。先程の「音調津覆道」よりちょっと長いみたいですね。

運賃表には「次は『萌岸』です」と表示されています。覆道の名前は「モイケシ──」で地名は「モエケシ」のようですが、バス停の名前は「萌岸」なんですね。

覆道の比率が極めて高い「黄金道路」ですが、このあたりは覆道の無い区間が続きます。

ふと左手の海を見てみると、テトラポッドの上で鳥が羽を休めていました。白い鳥と黒い鳥でテリトリーが分かれているっぽいのが面白いですね。

【おことわり】本記事内の写真は以下の目的のために Adobe Firefly の生成 AI による生成塗りつぶしを使用しているものがあります:ダストノイズ除去

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