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春の道東・船と鉄路とバスの旅 2017 (131) 「思い出の郵政書体」

国道 336 号を南西に向かい、大樹町に入りました。カントリーサインはロケットを模したもの、でしょうか?

【ご注意ください】この記事の内容は、特記のない限りは 2017 年 5 月時点のものです。各種サービスの実施状況や利用時間などが現在と異なる可能性があります。

このあたりの国道 336 号は豊頃町と大樹町の境界付近を通っているので、厳密には一度大樹町に入ってから豊頃町に戻っていたのですが、このカントリーサインは再び大樹町に入ったところに設置されています(手前にはサインは無さそう)。

紀文沼きもんとう橋」でキモントウ川を渡ります。その名の通り kim-un-to で「山側・に入る・沼」で、長節湖湧洞沼生花苗沼ホロカヤントーとは異なり比較的山手に位置することから名付けられたもの……だったでしょうか。それにしても「紀文沼」というのは見事な当て字ですよねぇ。

ストビューに「映え」で負ける

国道 336 号からキモントウ沼を見ることはできなかった……と記憶しています(ちゃんと横を向けば見えたのかもしれませんが)。このあたりの国道 336 号は、相変わらず人の気配があまり感じられないのですが、これがまた良いんですよね。

国道 336 号は、キモントウ沼(紀文沼)の西側の尾根から坂を駆け下ります。右カーブの先は下り坂で、坂を下りると大樹町生花せいかです。

ほぼ同じ場所でストリートビューを見てみると……

明らかにストビューのほうが *映えて* ますよね……。ストビューに映えで負けるというのは(良くある話ですが)割と屈辱感がありますね……。それにしても、強烈な逆光なのに周りの木々がそれなりに描写されているのは、最近のカメラってすげぇな……と。

謎の鉄塔とパラボラアンテナ

坂を下りて大樹町生花にやってきました。遠くに鉄塔が見えますが、あれは携帯電話の基地局でしょうか……?

鉄塔の正体が気になったので、ストビューで周辺を眺めてみたのですが、なんとこんなものが……

割と大きめのパラボラアンテナですが、2023 年 5 月のストリートビューで存在が確認できるものの、2014 年 6 月のストリートビューには見当たりません。2017 年 5 月の時点では存在していなかった可能性もありそうですね。

おいかまない? おいかまなえ?

ここは大樹町生花せいかですが、かつては近くの沼の名前に由来する「生花苗おいかまない」という地名でした。「ま」がどこから出てきたのか、というのは永遠の謎でしょうか(「まない」に「學」を当てる例もいくつかあるのですが、何故「苗」にしちゃったのか……)。

生花苗おいかまなえ橋」で「生花苗おいかまない川」を渡ります。橋の名前は「おいかまな」で川の名前は「おいかまな」となっちゃってますが、川の名前と橋の名前では、橋の名前のほうが概していい加減な印象があるんですよね……。

「生花苗橋」を渡ると、久しぶりに信号機のある十字路です(豊頃町大津以来?)。さすが GW だけあってか、鯉のぼりも泳いでいますね!

ちっちゃくて小粋な建物

この十字路は、道道 319 号「生花大樹線」と道道 881 号「ホロカヤントー線」が接続しています。道道 881 号の終点で道道 319 号の起点……ということになるでしょうか。

交叉点の南側にオープンスペースっぽい場所があったので立ち入ってみました。今にして思えばバスの転回場所だったかも知れないのですが……(汗)。いやっ、「立入禁止」とか「進入禁止」とか出てないですよねっ?(汗)

このちっちゃくて小粋な建物が公衆トイレだったので、ちょいと立ち寄ってみました。交叉点にトイレが隣接していて気が利くなーと思ったのですが……。

どう見てもバス停でしたね……(汗)。

晩成温泉

ところで、交叉点の脇にはこんな看板が。これは道道 881 号「ホロカヤントー線」からやってきた車向けに看板っぽいのですが……

この交叉点から「晩成温泉」に行きたい場合、もちろん国道 336 号を南に向かっても良いのですが、道道 881 号を南に向かっても距離的には大差ない筈なんですよね。気になって調べてみたのですが、

微々たる差かもしれませんが、やっぱ道道 881 号経由のほうが近くて早いですよねぇ。

思い出の郵政書体

道路の向かいには「生花郵便局」がありました。「生花郵便局」の文字は郵政書体で「おおおお!」と思わせるものですが……

ところが、Google マップを見てみると、郵便局の建物は既に解体されてしまっていました(涙)。格調高い「郵政書体」の郵便局がまた一つ失われたことになるのですが、幸いなことに向かい側(バス停側)に「生花簡易郵便局」がオープンしていました。

このあたりは牧場が数軒あるくらいで、小中学校は既に廃校に、まわりに商店らしい商店も見当たらないのですが、こうやって簡易郵便局が維持されているというのは「郵便局すげぇ」ですよね。

この簡易郵便局の建設と維持(雇用含む)にどれだけのコストがかかるのかはわからないですが、この簡易郵便局が単独でめちゃくちゃ黒字を出し続けているということは無さそうな予感がするのですね(いやまぁ資産家が巨額の貯金をしているという可能性もゼロでは無いですが)。

利潤は二の次、あくまで周辺住民の利便性が最優先……ということだと思うのですが、公共サービスって、本来はこういうものなんですよね。日本はいつの間にか色々と履き違えてしまった感がありますが、ぜんぶ中曽根のせいd

【おことわり】本記事内の写真は以下の目的のために Adobe Firefly の生成 AI による生成塗りつぶしを使用しているものがあります:ダストノイズ除去、フロントガラスへの映り込み除去

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