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函館~根室 各駅停車の旅 (18) 「滝川」

空知太停車場(廃止)

函館本線南小樽~砂川)の前身となった北海道炭礦鉄道は、砂川から歌志内に向かう路線とは別に滝川方面への延伸も計画して、空知川の河口部に程近いところに仮駅(停車場)を設けました。

ちなみに、「空知太」という地名自体が「空知川の河口」を意味します。


ただ、この「空知太駅」はあくまで北海道官設鉄道による空知川への架橋が終わるまでの暫定的な施設としての扱いで、実際に 1892 年に開業した後、わずか 6 年で廃止されています。

空知太以北の鉄道建設は「北海道官設鉄道」によって行われましたが、その主任技師として腕をふるったのが、かの田辺朔郎でした。この辺りのいきさつは田村喜子「北海道浪漫鉄道」に詳しいです。


そんな「故事」の舞台だった空知太駅跡ですが、何しろ廃止されてから 1 世紀以上が経過しているので、もちろん往時を偲ばせるものは何も見つけられませんでした。現地をちゃんと調べたら、もしかしたら何かあったのかも知れませんが……。

滝川駅(A21)

砂川から 7 分ほどで、ついに 131M の終着駅である滝川(たきかわ)に到着です。

札幌から滝川まで、83.5 km を 1 時間 37 分で走り抜けました。各駅停車でもさすがは電車、なかなかの速度です。

滝川は、函館本線根室本線の分岐駅(根室本線の起点)です。ここからは、江部乙ではなく東滝川方面に向かいます。

現在のホームは函館本線下り線のホームなので、根室本線のホームまで跨線橋で移動しましょう。

跨線橋を歩いてゆくと……

ありました。9:37 発の釧路行きは、1 番のりばから発車のようです。

というわけで、1 番のりばに向いましたが……ホームには車両の姿はありません。時計を見れば一目瞭然ですが、この時まだ 8:40 ですから、発車の 57 分前です。ちょっと早すぎですが、仕方がありませんね(実は、釧路行きに間に合うように普通列車で滝川に来るには、この列車が最後なのです)。

ふと、さっきまでいた函館本線下り線のホームを見ると……あれは札幌駅を 7:48 に発車した「スーパー宗谷」ですね。……やっぱり特急は速いなぁ(汗)。131M よりも 50 分も後に発車しているのに、もう追いついちゃったよ。

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