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木次線代行バスで各駅停車 (21) 「八川」

備後落合行き 1449D の代行バスに乗車しました。運賃表の上に停車駅が貼られているのが見えます。1449D は備後落合までの 5 駅を、1 時間 25 分かけて走る予定でした。

出発まで 10 分以上余裕があるからか、運転士さんはまた外に出てしまいました。

よく見ると、代行バスの時刻表がありました。どうやら 1449D のダイヤをそのまま踏襲するようです(そりゃまぁ、そうしないと「代行」じゃないですからね)。

出雲大社を模した重厚なつくりの出雲横田の駅舎とも、間もなくお別れです。

代行バス、発車

代行バスは時刻通りに出雲横田を出発しました。出雲横田の中心街を東西に走る県道 15 号「横田多里線」で西に向かいます。

国道 314 号との交叉点にやってきました。左に木次線の線路がある筈なのですが、立体交差の下なので全く見えません。

交叉点を左折して、国道 314 号を南に向かいます。国道沿いにも結構店が立ち並んでいますね。

島根デザイン専門学校……?

ファミマの近くにやってきました。この先の交叉点を左折すると「奥出雲たたらと刀剣館」と「島根デザイン専門学校」があるようです。

あれ、「島根デザイン専門学校」って……木次駅で見かけた「木次線 18 駅」のパネルアートを描いていた人たちの学校ですよね。出雲横田にあったとは盲点でした。てっきり松江あたりにあるものだとばかり……。

奥出雲町八川

旧・横田町の第二の市街地と言えそうな八川にやってきました。T 字路を右折すると「絲原記念館」のある(奥出雲町)大谷です。

ただ、面白いことに木次線の「八川駅」は、八川の市街地から 1.2 km ほど南に離れたところにあります。ちょっと不思議な立地ですが、旧・馬木村(→ 旧・横田町馬木)に向かう県道 49 号「上筒井八川線」が八川駅のすぐ近くで国道と接続しているので、馬木地区への接続を考慮しての立地だったのかもしれません。

木次線」の八川駅ではなくて「トロッコ」の八川駅になっているのはご愛嬌でしょうか。トロッコ車両が連結される「奥出雲おろち号」も、すっかり定着したと捉えていいのかもしれません。

八川駅(やかわ──)

1 km ほど国道を南下して、馬木に向かう県道 49 号との交叉点が近づいてきました。

県道との交叉点の 200 m ほど先を左折します。おおっ、これは……!

噂には聞いていましたが、凛とした佇まいの素敵な駅舎ですね。松本清張の小説「砂の器」が映画化された際に、亀嵩駅の代わりにロケ地として使用されたというのも納得です。

代行バスの運転士さんが駅の待合室に乗客が待っていないか確認して回ります。

運転士さんに後で聞いた所、バス代行が始まって約 1 週間とのこと。バス代行になっているにも関わらず、普段どおりに鉄道が来ると思って待っている人がいるかもしれませんからね。

例のアレ「脚摩乳」

すっかり忘れていましたが、八川駅の「例のアレ」こと「神話駅名」は「脚摩乳」(あしなづち)とのこと。アシナヅチ素戔嗚命によって「櫛」にされた「奇稲田姫」(クシナダヒメ)の父神に当たります。

つまり、例のアレが「手摩乳」(てなづち)である出雲八代駅とは「夫婦駅」ということになりそうですが、奇しくも映画「砂の器」で「亀嵩駅」の代わりにロケ地として使われた両駅が「夫婦駅」という扱いになっているというのも、ちょっとした因縁のようなものが感じられて面白いですね。

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